Biography
佐藤 拓
TAKU SATO

アンサンブルを中心として、古楽から現代音楽、ポップスや民謡まで幅広いジャンルに挑戦し続ける歌い手。
近年は日本や世界の民謡・民俗歌唱の実践と研究にも精力的に取り組み、特に日本の民謡(常民のうた)から日本人の本来の「声」を見つけ出すことをライフワークと定めている。2017年に結成した常民一座ビッキンダーズでは座長を務め、常民のうたのワークショップ、間宮芳生作曲『日本民謡集』をメインとしたコンサートシリーズ”まみやまみれ”を継続して開催している。
2020年以降、自身の開発した「十種発声」というワークを用いてボイストレーナーとしても活動を開始。首都圏をはじめ、名古屋、福岡、宮崎、静岡、大阪、京都、岩手、広島などで十種発声ワークショップを開催してきた。2025年には慶應義塾大学の音声学の講義にゲストとして招かれ、十種発声のレクチャーを行った。
ソリストとして、ベートーヴェン『第九』、モーツァルト『レクイエム』、モンテヴェルディ『聖母マリアの夕べの祈り』、『モンセラートの朱い本』等のテノールソリストを務める。2024年、自身初となるリサイタル「オライノエ」を開催。
合唱指揮者としては男声合唱と北欧・バルト三国のレパートリーを持ち、特にラトビアの合唱作品に精通している。
自身が指揮を務める合唱団ガイスマとともに2018年と2023年、ラトビア歌と踊りの祭典に(ユネスコ無形文化遺産)にオーディションを通過して参加。アジアからは唯一、ラトビア人を母体としない合唱団としても唯一の参加団体となった。
昭和55(1980)年、岩手県西磐井郡(現・一関市)花泉町に生まれる。岩手県立一関第一高等学校音楽部で部長を務め、全日本合唱コンクール全国大会に出場。早稲田大学第一文学部ドイツ文学専修に進学し、在学中は早稲田大学グリークラブ学生指揮者を務め、フィンランド・バルト3国演奏旅行にて指揮デビュー。
2005~06年、イタリア・パドヴァ(Padova)に渡り、Maria Gabriella Munari女史(Rovigo音楽院教授)のもとで声楽を学ぶ。
2006~2008年、World Youth Choir(世界青少年合唱団)の日本代表に選出され、ヨーロッパ各国、南アフリカ、ナミビアを周った。アジアユース合唱団(Asian Youth Choir)にも2度参加(2006、2009年)。
2010年代よりアンサンブル歌手としての活動を本格化。現在Vocal ensemble歌譜喜、Salicus Kammerchor、vocalconsort initium、Japan Chamber Choir等に所属。サルデーニャ島の伝統合唱”テノーレス”を歌うグループTenores di Tokyoのメンバー。
声楽を捻金正雄、大島博、森一夫、古楽を花井哲郎、特殊発声法を徳久ウィリアムの各氏に師事。
2024年と2025年、安積道也氏の合唱指揮マスタークラスを修了。





