シニアのネット事情とオンラインへの挑戦

2020年5月14日

私が指導している合唱団は3月からまったく練習を休止してしまっています。少しでも声を衰えさせないように、4月半ばに呼吸法とストレッチ、発声練習の動画を限定公開で送りましたが、やはりメンバー同士で顔を合わせられないというのはさびしいものがあります。

このうち2つの合唱団は平均年齢がやや高めの、いわゆる「シニア」世代に属する合唱団です。

◎合唱団A・・・混声合唱団。25人ほど。女性がやや多い。20代～80代まで幅広い年齢層だが、平均年齢は70歳近い。
◎合唱団B・・・男声合唱団。35人ほど。定年を迎えた人が大多数。平均年齢68歳ほど？

シニア（という呼び名が適切かわかりませんが）の方々にとっては、決まったペースで歌の練習がある、というのは生活のリズムでもあるし、生きがいの一つでもあります。
STAY HOMEを忠実に順守しているため、この2か月美容院にも行けず、人とも会えず、運動量も減って、体力の減退を心配している、という声も聞きました。

この世代の皆さんのネットリテラシーを調査して、オンラインでの活動への道筋を見つけたい、との思いから、5月頭にこの2つの合唱団の団員を対象にアンケートを取りました。
52名の方から回答をいただき、以下がその結果です。

この結果、スマホの普及率が思いのほか高いこと、PCでネットを利用することはほぼ可能であることがわかりました。
一方でzoom等のオンライン会議ツールの利用経験は、FB メッセンジャーなどの類似ツールを利用した人を合わせても半数ほど。身近でサポートしてくれる人がいない人も半数とかなり多く、子ども家族と同居していなかったり、コロナ対策で会えなかったり、という状況が明らかになります。

マシンなどハードはそろっているが、ソフトを導入する最初のハードルが高いのではないか、と推測しました。
そこで、とりあえず当初練習する予定だった日時に、できる人だけでもzoomで集まって歓談しましょう！という企画を投げかけました。
zoomの導入に不安のある方には、電話でインストールの手順を一つずつ指示して導入してもらいました。（3人の方と電話しましたがサポートセンターの方々の苦労がしのばれます(笑)）

その結果、合唱団Aは17人、合唱団Bは22人がzoomに集まることができました！
合唱団Aに関してはこれでzoom未経験者の割合は20％まで下がりました。最初のハードルさえ超えてしまえば、2回目以降の参加は比較的簡単なので、次の練習予定日も集まろう、ということになりました。